営業はいらない時代へ
これまでの営業の存在価値
「営業」とは「見込み客を集め、情報提供しながら見込み客の購買意欲を高める。その中から購買可能性が高い見込み客を選別し、個別にアプローチ。打ち合わせを重ねながら、ニーズをヒアリングし、提案の作成、価格交渉、そしてクロージングまで持っていく」プロセスのことを指す。
営業はいらない より
普段本を読む時間が取れない方は、本を耳で聞くAudibleがオススメです。今なら1冊無料ですので是非試してください。
これまでの営業は対面して顧客のニーズを把握したり、顧客のトラブルや感情処理、欲しいものがわからない人への提案が主な存在価値だと思います。
私もそれら仕事として行ってきたので、いらなくなるということに危機感を覚えてこの本を読みました。
次の章から何故いらなくなるのかをみていきましょう。
なぜいらなくなったのか?
テクノロジーが営業を殺す
先ほどあげた「営業の存在価値」はテクノロジーに代替されるといわれています。
私も初めて聞いたときは”人を相手にしているのだから、機械には代替できないだろう”と思っていました。
しかし、現実にはテクノロジーへの代替はすでに始まっているのです。
①顧客のニーズを把握し、提案する営業→「CADDi(キャディ)」による特注品の見積営業自動化
②トラブル対処や顧客の感情処理など、ホスピタリティが必要な営業→細分化すれば全てがAIに代替可能
③ほしいものがわからないという顧客への営業→「テスラ・モーターズ」社の例
「CADDi(キャディ)」はマッキンゼー出身者が立ち上げた町工場と製造メーカーのマッチングシステムの会社です。
今ままでは製造メーカーが特注の板金加工品を発注する際、町工場から複数の相見積もりを取ることで契約先を選定をしていました。
しかし、価格勝負になることから町工場が赤字になることもあったそうです。
CADDiは3次元設計図をアップロードすると、「7秒」で適切な価格と納期の見積が出ます。
独自のアルゴリズムでマッチングした町工場に割り振られるので、価格競争を避けて発注元・受注先がWinWinの見積を作成することができます。
ホスピタリティに関しては細かく分ければ代替不可能なものはないといえます。
例えば、以下のようなものです。
営業先とのコミュニケーションでZOOMを活用
AIの画像認識技術で顧客の感情を読み取り適切な対処をする
会話をAIにディープラーニングさせて相手を喜ばせる提案をする
テスラ社は
・永遠に進化し続けるソフトウェア
・他の追随を許さないビッグデータの蓄積
による「圧倒的な感動体験」を与えることで、ほしいものがわからない人にもわかりやすく価値を訴求しています。
事実、テスラ社の新車が出るたびSNSで拡散されていますが、あれは広告を使わずに発信しているものです。
SNSに営業をさせ、見込み客を発掘しているのです。
今の営業はどうすればいいのか
経営者
営業ができる人は経営者に向いているといわれています。
営業に必要なスキル「コミュニケーション力」「問題解決力」「行動力」がそのまま経営に活きるからです。
これを体現しているのが藤田晋氏です。
彼も大学時代に広告代理店の営業マンをしており、”毎日100件飛び込み営業”を行なっていたそうです。
そこで培った能力に確信を得て新卒一年目でサイバーエージェントを立ち上げました。
ブルーポンド戦略
ブルーポンド戦略とは、①規模の小さい市場で独占を達成する②身近な範囲で高いロイヤルティを生み出す戦略のことです。
営業から経営者になるにはこの戦略が最も有効です。
具体的には旧来型のビジネス慣習を持つ業界に最先端のビジネス手法用いたり、クラウドファンディングで熱量の高い顧客を獲得したりすることでこの両方を達成できるのです。
まとめ
”営業はいらない”という衝撃的な内容についてまとめました。
私も目の前の仕事に取り組みながらも、これからどうしていくのか大局観をもって考えていかなければと思いました。
最も大事で最も必要のないもの、それが営業ということだ。
堀江貴文氏